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オルタナティブデータ分析チャレンジ2023開催報告

当法人は2023年9月から12月にかけて、オルタナティブデータ分析チャレンジ2023を開催いたしました。

本コンペティションは当法人主催の初めての試みで、オルタナティブデータの新たな可能性の発見、データサイエンスを学ぶ方々に最前線の金融データ分析に興味を持っていただくきっかけとなることを期待して開催したものでした。

初めての開催でしたが、社会人の部32名、学生の部8名の計40名の皆様にご参加頂きました。社会人の部は金融機関、金融機関以外にもAI・ML、IT関連など様々な業種となっており、学生の部は統計、経済、理工系などの分野からのエントリーで様々な業種・分野の方々に興味を持って頂けました。

開催期間は社会人の部は2023年9月15日から2023年11月15日までの2ヶ月間、学生の部は2023年10月から11月15日(※)でした。
※学生の部は夏休み期間中の募集であったため、エントリー期間を約1ヶ月延長しております。

本コンペティションでは、Bloomberg社の財務・株価データ、アスタミューゼ社の企業の技術競争力を測る指標、F-Index社の特許指標、SCRIPTS Asia社の投資家向けイベント内容のテキストデータ、True Data社のPOSデータのそれぞれ3年~5年分をもとに、各チームが自由にデータを選択してテーマ設定しました。多数の企業様にご協力いただき、これまでの株価、財務情報、指標などの金融データに加え、テキストデータ、高頻度データなど多種多様なデータを用いて分析ができるコンペとなりました。

参加者は、当法人が準備したAWSの分析環境で分析していただき、分析結果を提出して頂きました。その後、審査員による厳正な審査が行われ、2次審査対象者が選ばれました。

2次審査対象に進めたのは4組で、12/16(土)に一橋大学千代田キャンパスにて、対面でご発表いただきました。

2次審査対象となった発表者4組は、それぞれ25分間のプレゼン発表を行いました。その後、審査員、参加者より5分程度の質疑応答、意見交換がなされました。

審査員による最終審査が行われた結果、優秀賞、奨励賞がそれぞれ2組選出されました。また、最優秀賞については該当者なしとなりました。

【受賞結果】

分析コンペティションで受賞したのは以下の通りです。

  • 最優秀賞:該当者なし
  • 優秀賞:
    久保 幸平、野口 哲太(同志社大学)
    「過学習を抑えた非負値複合テンソル分解による業績予測モデルの提案」

   菅谷 勇樹、瀬戸口 武研(株式会社フィンデクス)
   「決算説明会テキストデータの特徴探索と株価変動ポテンシャル銘柄の抽出」

  • 奨励賞:   
    星野 仁志、坪田 康佑、太田 陸、山口 佑(株式会社 アナザーウェア)
    「上場企業の次期の売上予測についてPOSデータの利用可能性の調査」

 高野 海斗
 「決算説明会テキストデータの感情極性と株式リターンの分析」

※発表内容の詳細は別の記事でご覧いただける予定です。

【終了後アンケート】

コンペティション終了後のアンケート結果は、以下の通り色々とご意見を頂戴しました。次回のコンペ開催の際に反映できるよう努めて参ります。

・コンペ運営面では、Python分析コードのサンプルやデータ一覧の提供、分析銘柄の拡大を望む声。開始日が延長したなら終了日も伸ばすべきだった、との意見がありまた。

・分析結果評価では、参加者全員へのフィードバック開示や多角的な審査を求める声がありました。

・分析環境の課題として、フォルダアクセス時のエラーや処理速度の遅さ(CPU)、接続切れが深層学習で問題になった、などの報告がありました。

・次回参加条件としては、制約の緩和と開催期間の廷長を望む声もありました。

・交流機会の改善点として、分析Tipsの共有などを提案する声がありました。

以上が、今年のコンペティション活動報告の詳細です。今後も、当法人のコンペティション活動にご注目いただけますと幸いです。

ご意見やご感想など、お気軽に下記までお問い合わせください。ありがとうございました。

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協力団体
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株式会社フィンデクス
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